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ここ最近の、降って湧いたようなラーメン店ブームには驚いた関係者も多いことだろう。
確かに、マスメディアにおける1999年後半のラーメン店の盛り上がりは、異常とも言える様相を呈している。
「東京ウォーカー」「東京一週間」「ポタTOKYO」「CanDoぴあ」などの情報誌が軒並みラーメン店ランキングを特集するばかりか、「FLASH」や「宝島」といった写真誌、男性誌など、ふだんグルメ特集には縁遠いような雑誌までが、ラーメン店特集を組んでキオスクや書店の店頭を賑わせているのは周知の通りだ。
そもそも今回のブームの発端は、まだ20代半ばの石神秀幸という若者が「TVチャンピオン」という番組で、第3回(95年)4回(97年)のラーメン王に選ばれたあたりから始まった。 14歳から12年間で2千軒、3千杯のラーメンを食べ歩いたと豪語するこの若者が、全国の自称ラーメン通たちの心をくすぐったのだ。 ラーメンとは不思議な食べ物で、麺とスープと具というごく単純な組み合わせながら、非常に幅広い味のバリエーションを生み出すことが可能であり、しかも、美味しさを極める上で「これが最高峰」という頂上が無数に存在する。 さらに、ラーメンは食べ歩きに費用がかからない。千円札1〜2枚で、いつでも食べ歩きができ、1日に数軒のハシゴも可能。まさに低消費時代にピッタリのグルメなのだ。 「マイブーム」という言葉に象徴される「マス流行ではなく、自分だけのこだわりを大事にしたい」という時代の風潮が、この傾向に拍車をかけた。 バブル期までの「グルメ」とは、あくまでマス媒体や専門家といった権威によって語られる「美味い料理」や「良い店」を、お客が有り難く「食べさせていただく」といったものだった。 しかし、ここ数年の動向を見れば、グルメ情報収集とは、お客の側が「自分にとっての1番の店を見つけ出す」ための作業であることは明らかだ。 今さら説明の必要もない「ランキングルメ」や、日本版が話題になった米国のランキング本「ザガット・サーベイ」、「チューボーですよ」「どっちの料理ショー」といった人気のTV番組などは、食べる側が自分の味覚を主張し始めた時代の象徴だろう。 そして、そこにインターネットが登場した。 インターネットは、個人情報の「るつぼ」だ。そこには、ラーメンのみならず、あらゆるジャンルのマニアたちが、ダイレクトなネットワークで情報交換する世界があり、しかも、それは恐るべきスピードを持っている。 もしパソコンを持っているなら、インターネットに繋ぎ、検索サイトで「ラーメン」と打ち込んでみて欲しい。 そして、そこにリストアップされるサイトを片っ端から隅々まで覗いて見ることで、初めて現在のラーメン店ブームの本当の理由が理解できるだろう。 インターネットというツールによって、お客が自分たちの言葉で料理を語る時代が始まりつつあるのである。 |
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